【目次】
〇ビタミンDの働きや効果
〇ビタミンD2とD3の違いは
〇ビタミンDをとるには?~食品からと日光から~
〇ビタミンDの欠乏症状
〇ビタミンDを摂りすぎるとどうなるの?過剰摂取
〇ビタミンDサプリのおススメ選び方

〇ビタミンDの働きや効果
ビタミンDは、食事からだけでなく、日光にあたることによって作られるビタミン。主な働きはカルシウムの調整役。骨の材料となるカルシウムやリンの吸収を良くし、骨に沈着するのを助けます。ビタミンDは肝臓と腎臓で少し変化し、活性型になって働きます。そして、カルシウムの摂取量が少ないとき、各種ホルモンと協力して、骨からカルシウムを取り出します。反対に摂取量が多いときは、骨に貯えます。
ビタミンDと筋肥大についてここ最近注目されている。筋肉にはビタミンDを受け止める受容体があり、そこにビタミンDがくっつくと筋肥大のシグナルが強くなる。
また、筋肉の収縮に関係するカルシウムは運動や筋トレをするうえで必要になる栄養素。カルシウムとビタミンDを一緒にとることでカルシウムの吸収効率を高めることができる。そのため、筋肥大に向けた高い強度の筋トレを継続する場合は有効。
さらに、ビタミンDはテストステロン(男性ホルモン)の分泌を促進する働きも注目されており、筋タンパク質合成にも関与していることが分かっている。
・カルシウムやリンの吸収と骨や歯への取り込みを促す
・血液中のカルシウム濃度を一定に保つ
・テストステロンの分泌促進
・筋タンパク質合成の促進
〇ビタミンD2とD3の違いは?
ビタミンDにはD2~D7の6種類があります。D4~D7はほとんど食品に含まれず、働きも弱いため、通常のビタミンDというとD2かD3になります。
食品から摂取するビタミンDには、きのこ類など植物性に含まれるビタミンD2 (エルゴカルシフェロール) と、魚など動物性食品に含まれるビタミンD3(コレカルシフェロール)があります。どちらも働きは同じ。D3は日光(紫外線)を浴びると皮膚で合成することが可能。
〇ビタミンDをとるには?~食品からと日光から~

効率のよいとり方
ビタミンDが多く含まれている食品は魚介類、きのこ類、卵に多い。
きのこ類に含まれるエルゴステロールは、紫外線にあたるとビタミンDに変わるので、干ししいたけなどは日光に当ててから使うと効果的でビタミンDが増加。
ビタミンDは脂溶性ビタミンなので、油といっしょにとると効率がアップ。さらにカルシウムと一緒にとると、吸収がアップ。きのこと小魚の炒め物などがおススメ。熱に強く酸化しにくいので、 調理による損失はほとんどなし。

食品一覧 ビタミンDを多く含む食品 1)
食品名 | 100gあたりに含まれる含有量(㎍) |
---|---|
きくらげ(乾) | 85.4 |
しらす干し(半乾燥品) | 61.0 |
いくら | 44.0 |
かわはぎ | 43.0 |
紅鮭 | 33.0 |
白鮭 | 32.0 |
イワシ | 32.0 |
うなぎのかば焼き | 19.0 |
サンマ | 14.9 |
日光から
ビタミンDの特徴は、食事からだけでなく、日光にあたることによって合成できることです。日光を浴びると、皮膚のコレステロールから合成されます。しかし美容面から日焼けや紫外線対策が多く、年々日光に浴びる時間が少なくなっています。気になる部分には日焼け止めを使用し、適度にカラダを日光にあててビタミンDの合成を促しましょう
〇ビタミンDの欠乏症状~不足するとどうなる?~
ビタミンDは不足すると、大人の場合は骨粗しょう症や骨軟化症、幼児の場合はくる病になりやすい。また、閉経後の女性は骨粗しょう症のリスクも高まる。骨軟化症はビタミンDが不足すると、カルシウムが骨に沈着しにくくなり、骨が軟化する病気。大人の中でも妊婦など女性に多い。
くる病は小児に起こる骨格異常で、背骨や手足の骨が曲がって変形したりする。ビタミンDの不足や合成不良、肝臓、腎臓で代謝障害によって、カルシウムなどの吸収が進まずに骨の石灰沈着に障害が起こることが主な原因。
ビタミンDを含む食品の摂取が少ない人、日光にあたる機会が極端に少ない人は要注意。
〇ビタミンDをとりすぎるとどうなるの?過剰摂取
ビタミンDをとりすぎると高カルシウム血症や腎障害を引き起こすことがある。
長期間、大量にとると血管の壁や腎臓などにカルシウムが沈着し、動脈硬化や腎不全になることがある。症状として食欲不振、吐き気、下痢など。
ビタミンDは脂溶性ビタミンであるため過剰症に注意が必要。過剰に摂取しても、尿に混じって排泄される水溶性ビタミンとは異なり、脂溶性ビタミンはとりすぎると体内に蓄積されて、過剰症を引き起こしてしまう。そのため、1日の上限量が決められおり、100㎍と設定されている。
〇ビタミンDサプリのおススメ選び方
普段の食事で魚やきのこ類などビタミンDが足りていないと感じる人はサプリの摂取がおススメ。サプリは手軽で短時間で摂取ができ、余分なカロリーとらなくてもすみます。サプリの種類は多く、自分に合ったものを選ぶことが大切。

配合成分
ビタミンD単体のものから他の栄養素を配合されているものがあります。
配合されている栄養素はメーカーにより異なりますがビタミンDと相性がよいビタミンAやカルシウムなどのミネラルなど一緒にとると効率がよいものがあります。配合されている栄養素を確認し、自分に合ったものを選びましょう。
サプリの形状で選ぶ
サプリには錠剤、カプセルとして販売されていることが多い。他にも液体、グミタイプのものなどがあります。自分の飲みやすい形状を選びましょう。錠剤やカプセルタイプであれば、飲む量を調整しやすく、持ち運びが簡単。錠剤やカプセルが飲み込みにくい人は液体やグミタイプがおススメ。
ビタミンDの含有量
錠剤やカプセルでは1粒または1回に摂取できるビタミンDがどれくらい含まれているかをチェック。サプリではビタミンDの含有量を表す単位が「IU」と「㎍」と表記されているものがあります。どちらも含有量を表しますが最近では「㎍」が主に使われます。1μg=40IUなのでそれぞれの値をしっかり確認。
出典